積雪期ルートガイディング安全管理研修会

2019年度 研修 積雪期ルートガイディング/安全管理技術研修(1/17)

積雪期のルートガイディング及び安全管理技術(アイゼン歩行、ピッケルの使い方)の講習会を富士山の麓で実施しました。
目的はこれから積雪期のガイドを目指すためのスキルアップ、技術の確認などです。今冬はどこの山域でも雪不足で、やや雪の量に関しては不満でしたが、和気あいあいの雰囲気のなか、無事に終了しました。

当日のお天気は曇天から降雨か降雪かもしれない微妙なお天気でした。実は研修はこの時点で始まっており、天気によって装備をどのように準備するのか、お客様にどう配慮するのか。積雪期には多くの思考が必要です。幸い現地に到着してみるとなんと富士山が顔を出してくれました。


歩き出しは横移動の樹林帯です。一見歩き易そうですが、積雪期にはルートを見誤る可能性が
あるので慎重にルートファインディングをしていきます。自然解説も無積雪期に比べると格段に自然素材が少なくなるので、経験と知識がさらに必要になってきます。このため、一番目立つ針葉樹にスポットを当て、見分ける術を共有しました。基本はよく観察(違いを見極める)するのが見分けのポイントです。

ちくわのような空洞のある不思議な倒木。


ピッケルを使った登降や滑落停止のトレーニングです。


積雪期におけるガイディングは、何よりも体力が必要です。アイゼン、ピッケルなどを利用して歩くことは、無積雪期に比べてはるかに体力を消耗します。登山靴も重く、斜面のトラバース、直登、ジグザグに登降するなど安全に行える技術が求められます。この技術は自分が出来るということではなく、安全に顧客を案内出来る技術でもあります。そのためには、常にトレーニングと学習が必要です。
今回は特に学び多き研修でした。

担当ガイド:大嶽和彦(おおたけ かずひこ)

投稿者: smnga2006

<NPO静岡山岳自然ガイド協会> 2006年、静岡県に新しい山岳及び自然ガイドの組織として 公益社団法人 日本山岳ガイド協会に認定されました。 私達は、プロのガイド組織として、水準の高いガイドの育成と 野外活動を愛好する方々に、安全で楽しい自然体験を提供して ゆこうと思います。 <当会の目的> この法人は、一般登山者、一般登山希望者に対して、山岳及び自然 ガイドに関する事業を行い、安全で楽しい登山活動と自然体験活動の 普及、発展に寄与する事を目的とする。