研修の概要
- 研修の目的:
・ 積雪期のルートガイディング及びアイゼンワークの実践。 - 開催日時:2025年2月14日(金)
- 場所:山梨県 山梨市 西沢渓谷
- 参加人数:6名
研修内容
冬山技術は多岐にわたりますが、標高の高いところに行くと雪崩対策やラッセル、風対応など様々な自然現象に向き合わなければなりません。それらの厳しい条件を排除して、シンプルにアイゼン歩行に特化するということがねらいの研修です。渓谷の氷った遊歩道でアイゼンを装着し、どういう足の動きでアイゼンの全ての爪をフラットに着氷できるか、しっかり刺して安定して歩くことが出来るか、というところです。

渓谷美で多くの観光客が訪れる笛吹川 西沢渓谷です。アップダウンが多い整備された遊歩道ですが、冬期はその遊歩道が氷に覆われ一般の人は近づけない西沢渓谷です。そのごまかしの利かない遊歩道でアイゼンを装着して七ツ釜五段の滝までピストンしました。

アイスハイキングという感じでした。

40~50度の傾斜のアイス斜面が西沢渓谷本流を渡った対岸にありました。トップロープを3本セットし、安全を確保してあくまでフラットフッティングにこだわってトライ。アイゼンの爪を効かせないと安定して歩けないという状況です。それぞれ持ち寄ったピッケルのピックの形状や長さなどを比較して刺さり具合を確認したりしました。

トップロープの支点はVスレッド(アバラコフ)。今回はアイスクライミングではないのですが、支点となる立木がないところでも氷ってさえいれば(氷に厚みがないとダメですが)作れる支点です。アイススクリュー一本と細引きとほじくり出すスクリューの穴に入るフックがあれば作れます。クライミング用のナッツキーが使えたのが面白かったです。

雪山も夏山も「歩くこと」が基本です。ただし雪山の場合は、雪や氷の上を歩くための歩行技術が求められます。
アイゼン歩行は前爪を利用するフロントポイントとフラットフッティングの2つです。斜面の角度によって様々な足の置き方があるのがフラットフッティングです。どちらにしてもピッケル(ストック)との組み合わせになります。