研修の概要
- 研修の目的:
ショートロープ技術の実践 - 開催日時:2023年10月27日(月)
- 場所:甲府市黒平 燕岩岩脈周辺
- 参加人数:11名
研修内容
前日の平木ガイドによる基礎編を経て、実際にフィールドでショートロープを実践するというロープワーク2日目。
今年、ロープがらみの各種講習会に行った時、まずロープのセンターマークがあるかどうか確認します。ほぼ毎回センターマークがない人がいるので、いつも持っているナイロンにダメージを与えないマーカー(ペンタイプ)を貸してマーキングしてもらいます。センターマークはロープを伸ばした時、ロープの残りの長さの目安になります。
次にロープの束ね方で、首で束ねる振り分けと、手で束ねる振り分けと、手で行うコイルにする束ね方が必要だという説明です。首で束ねる振り分けは早いからです。手で束ねる振り分けは連続してロープを使う場合早く束ねられるし、極端に言えば歩きながらでもロープを束ねられます。コイルは背負い搬送に使えます。どの束ね方にも共通するのは最後の末端処理のひと巻きひと巻きをしっかり締めるということです。ひと巻きが緩いと束ねたロープはばらけてしまいます。
ショートロープはロープを使った確保技術です。体にセットするショートロープの仕掛けだけ出来ても、理屈がわかっていないと形だけになってしまうと考えました。実際に燕岩岩脈に行く前に、いくつかの確保方法とクライミングのシステムの理解、懸垂下降の理屈などを午前中にやりました。確保は、肩がらみまたは腰がらみ、立木にスリングを回したムンター、立木を使ったテレインビレイです。それぞれの負荷のボリュームを実感することと方法の確認でした。肩がらみ腰がらみは支点が確保できない場合にどうしてもしなければなりません。ポジション取りをどうするかということで、セカンドの人に急斜面をロープでごぼう登りをしてもらいました。ごぼう登りを肩がらみで支えるということだけでも結構な負荷です。ムンターが一番確実ですが時間がかかります。テレインビレイはしっかり角度を考えないと使えません。
ロープワーク全般に言えることですが、基本の結びから、それをどんなスチュエーションで使うかということなのですが、その引き出しを持っていないと実践で使えないわけです。今回の確保方法だけでなく、参加者の経験値、引き出しを増やすような研修にしたいと思っていますが、1度や2度の研修ではスキルアップは難しいと思うので、それぞれの会員が経験値を上げていっていただきたいと思いました。