6月3日、三浦半島の潮風トレイル(神奈川県三浦市宮川港~剱崎灯台)にて研修を行いました。
ツアーの拠点はマグロの遠洋漁業の町「三崎港」普段山域で活動するガイドが多い中、街歩きからスタートしました。三崎港から宮川港を経由して東京湾の出口、剱崎灯台までの約10㎞です。
トレイルに入ると、三浦半島を構成した伊豆・小笠原弧の海底隆起でできたダイナミックな岩峰を横目に歩いていきます。隆起した岩峰の中には、海底で積もった泥岩やスコリアなど火山活動などでできた地層を観察することができます。
海と岩峰の間の平地には海岸性植物の群落も見られます。
高山植物のように背丈の低い海岸性植物。代表的なもので、サクラソウ科のハマボッスは見ごろを迎えていました。
トレイルの途中には大小いくつかの湾を通りますが、そのうちの1つには広大な干潟が形成されていて、求愛のため手を振るチゴガニや、それを狙うサギ類などの水鳥も見られました。
トレイルのクライマックスは逆断層の壁を通過し、剱崎灯台へ到着しました。
海況が悪い時は通過もままならないため、海況や潮見表などを見ながら歩くなど安全管理も山と異なります。
約10㎞の短いトレイルですが、海岸線の人々の生活や自然を垣間見ながら歩くことができ、海を切り口に色々なことを感じ、体験する研修となりました。
担当ガイド:成相 修