2025年12月SMNGA研修 『クライミング研修』

研修の概要

  • 研修の目的:
    ・登山ガイド中にも使用する機会のある、カラビナ、スリング、ロープなどのギアの種類、正しい使用方法、用途を理解する
    ・トップロープで自然の岩を登る体験
    ・ビレイの確認、実践
    ・懸垂下降について、懸垂下降時のバックアップのとり方を理解する
  • 開催日時:2025年12月15日(月)
  • 場所:静岡県沼津市 ペンシルウォール
  • 参加人数:8名

研修内容

クライミング中に使用するカラビナやスリング、ロープですが私たちの登山ガイド業務中にも触れる機会があるものです。今回はそれらの道具について正しい使用方法や種類、いつどのような物を使用するのがよいのかなどを資料を基に説明しました。
岩場は日が当たらずとても寒かったため、少し早めに切り上げて実際に登ってもらう事に。

研修で使用した岩場は静岡県沼津市にあるペンシルウォールです。
5.7、5.8位のグレードも色々揃っていて練習するのに良い岩場です。平日という事もあり岩場は貸し切りでした。
参加の皆様はクライミングが久しぶりとの事でしたが、とても楽しそうでした!
どういう風に登るのか、皆様で色々いいながら登れない所を登れる達成感を味わっていただけたようでした。
垂壁、スラブっぽいもの、少しだけ傾斜のあるものなど種類が違うもの4,5本をトップロープで体験して頂きました。

懸垂下降についても触れました。登山ガイド中に懸垂下降を使用することはほぼありませんが、クライミング中には使用する機会が多い技術の一つです。
バックアップのとり方も含めシステムについて理解していただけるよう、皆様にもこの後実践していただきました。

今回の研修は登山ガイド中に主に使用する道具や技術というよりも、クライミング寄りのものでしたが、登山ガイドとしても知っておいた方がよいと思うものを取り上げました
実際の岩を登ってトップロープでクライミングを体験していただくことで、クライミングの楽しさを味わっていただけたのかなと思います。

2024年12月SMNGA研修 『クライミング』

研修の概要

  • 研修の目的:
    ・ フルークライミングで扱う道具やテーピングについての理解を深める。実際にクラックを登る。
  • 開催日時:2024年12月6日(金)~7日(土)
  • 場所:城ケ崎(ファミリー、あぶなね)
  • 参加人数:8名

研修内容

1日目 ファミリークラック

対馬の滝、橋立のつり橋を見学後ファミリークラックエリアに降りました。

アンカーボルトの見分け方

リードクライミングはアンカーボルトにクリップしながらロープを伸ばし墜落の際にはビレイヤーに確保してもらうのですが、このアンカーボルトの強度が貧弱だと墜落に耐えられず抜けたり破断してしまいます。UIAAでクライミング用具には20kN以上の強度が求められていますが、古くからあるルートではこの強度以下のアンカーボルトがあり、知らないで登るのはリスクが高いのです。
アンカー部分は岩に埋められて見ることはできませんが、模型を使いボルト面をみればおおよその埋め込み深さや強度を判断できるよう学びました。

アンカーボルトの見分け方

次にカムの原理の説明。カムは墜落すると開いて岩を押し広げようとしますが、岩は固く動かないのでそれが摩擦力に変わり支持力を得ます。なので広がる力を受け止める形状がなかったり、岩が脆かったり、摩擦がなかったり(濡れてる、塩がついてるなど)すると外れてしまいます。逆に言えばこの条件以外のセットができれば墜落を受け止めることができます。
アンカーボルトは打った人しか施工状況が分からず、ボルトがあるからと信用してはいけない、まずは確認することです。なのでカムは自分でセットするので安心ですね。

テーピング方法

クラックを登るので手の甲をテーピングで保護します。
貼り方は様々な方法があるのですが、ここでは基本の貼り方を習い、あとは他の方法を見るなどして自分なりにアレンジします。何が正解かはありません。
ジャムグローブというのがあるのですが、これは摩擦力がありジャミングの膨らませて岩に引っ掛ける感覚が覚えられないので、当初は使わない方が上達は早いです

クラッククライミング実践

ファミリーにあるビギナーズ・クラック、ベビー・クラック、アンクル・クラックにトップロープを張り登りました。慣れないジャミングに皆とまどいながらも少しずつジャミングの感覚を覚えて登れるようになりました。

懸垂下降からのフリクションヒッチでの登り返し

懸垂下降はトラブルなどで登り返さないといけない場面が出てきます。この時にスリングを使った登り返し方法を学びました。
プルージック・ブリッジプルージック・オートブロック(マッシャー)・クレイハイストなど色々な巻き方がありますが、巻き方による違いを覚え実践しました。これを覚えると登り返し以外にも様々な時に役立てることができます。

2日目 あぶなね

クラッククライミング実践

電光クラック
電光クラック
対岸ハンド
くちばし
トロピカルフィッシュ

電光クラック・対岸ハンド・くちばし・トロピカルフィッシュを登りました。
昨日のジャミングを復習しながら、より精度の高いジャミングを練習します。

グリグリでのビレイ方法

グリグリはテンションがかかった時の保持がATCなどに比べ圧倒的に楽です。またビレイヤーのアクシデントで万が一、手を放してしまっても止めた状態を維持する事ができます。安全率がかなり上がります
ただ慣れないと繰り出し操作が大変で、特にリードのビレイには気を使いますが、トップロープのビレイはとても楽で体への負担がかなり減りますのでお勧めです。ぜひ使ってみていただきたいビレイ器、しっかりと操作構造を理解している指導者に習う事が大切です。

皆の粘り強さがすごい、一人一人が登り切った爽快感を味わえたようでした。
二日間登りまくりの皆さん、後半はお疲れの様子。日が陰り寒さも厳しくなり、疲労下での寒さはケガがの元、少し早めでしたが終了しました。

一人一人が色々な感じ方でしたが、クライミングの醍醐味の一つ達成感を味わえたようでした。
クライミング、上達には繰り返したくさん登ることが必要です。
努力して覚えたクライミングの動きは、何歳になっても自分の体が覚えていますので、年齢を重ねても長く楽しめるのがクライミングの良いところだと思います。